
創業者”茂助”が富山の地に鈴木亭を開業したのは、
慶応2年(1866年)。
慶応2年は坂本龍馬や新撰組が活躍した幕末期
今から約150年前のお話です。
初代”茂助”は13歳で江戸に赴き、
御用菓子司”鈴木越後”の門を敲きました。
この”鈴木越後”は元禄時代に創業した幕府御用菓子司。
”金沢丹後”と並ぶ江戸屈指の名店で、
幕府や大名に御菓子を納めていた上菓子屋でした。
当時江戸の町で、”鈴木越後の煉羊羹”は大変人気を博したそうです。
「鈴木越後の御菓子はとても高価で、羊羹(煉羊羹)はキメが細かく絶品だった」
という面白いエピソードが残っています。
茂助は、その鈴木越後で修行に励むこと15年。
ようやく師の越後から独立の許しを得ることが出来たのです。
その越後から茂助の修行明け祝いにと、『鈴木亭』の屋号と『三つ鱗の商紋』を
賜り、こうして茂助は富山に帰り、1866年鈴木亭を創業することとなりました。
鈴木亭は、江戸菓子の伝統が140年以上受け継がれる和菓子屋で、
創業から受け継がれる『杢目羊羹(もくめようかん)』は、
鈴木越後の流れを汲む生粋の江戸煉羊羹なのです。
杢目羊羹(もくめようかん)
※鈴木越後、金沢丹後は明治以降廃業しており、杢目羊羹は、
江戸煉羊羹の伝統を伝える羊羹として貴重な存在と言われています。
【歴代】
初代 岩城茂助(鈴木茂助)
二代 米次郎
三代 吉之助
四代 宇五郎
五代 孝
六代 真
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